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「恋細工 (新潮文庫)」を読みました! [今読んでいる本]

「恋細工 (新潮文庫)」を読みました!

この本の作者さんは西條 奈加さん。
すごく面白かった小説「金春屋ゴメス」シリーズの作者さんです。
これを読んで以来作者さんに興味を抱き、他の本も読んでみることにしました!


恋細工 (新潮文庫)

恋細工 (新潮文庫)

  • 作者: 西條 奈加
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/09/28
  • メディア: 文庫



江戸時代。
百年続く錺職「椋屋(むくや)」では四代目が死に、五代目の跡目争いが起こっている。
三代目の娘・お凛は四代目の死ぬ間際、遺言により、三年後に五代目を決める役目を任せられた。
その者は三年後、自分の婿としなければならない。

それ以上にお凛はある秘密を持っていた。
椋屋の職人の誰にも秘密で、三代目夫婦や四代目から細工の修業をお凛はしていたのだ。
その腕前は職人たちにひけをとらない。

節約が法で定められ取り締まりが厳しくなった時代、
お凛はどうやって椋屋を守るのか。
五代目はどうなる?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


なんとも最後までどうなるか分からない小説で、ミステリーでもないのにドキドキしてしまいました(笑)
やめ時が見つけにくい素敵な本でした。

時代小説なんですが、
その時代の出来事、考え方、生活、生き方、それが見事に椋屋の日常になじんでいて、読んでいてまったく違和感がありませんでした。
江戸の人たちの生活の中に入り込んで、椋屋の生活を覗いているかのよう。
節約節約の時代で厳しかった・・と知識で少し知ってはいても、
こんな法令が出て、こんな取り締まりやこんな事件があった!っていうのが本当に興味深くて面白かったです。
海老蔵の話とか。
それがストーリーに面白くからんでいて、”粋”が大好きな江戸人らしい感じですね。

ぶっちゃけ最後は悲しいことがあったんで、
その展開は悲しかったんですけど、
読み終わった後ドーンと暗くなるのではなく、
さわやかな風っぽいせつなさ。さみしさ。
みたいな感じでした(笑)
気候で言ったら秋みたいな。


なんか、興味深い本だった。
時代小説だけど、全然読みやすい。
江戸の風情もすんなりこちらに入り込んでくる感じでした。
キャラクターも憎めないけど人間らしい切なく愛すべきキャラ達ばかりです。
空想だけど、リアルな人間描写で、でも考え方は江戸の人間で、面白かった。


秋に読むのがいいかな(笑)




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